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業界全体や主要プレーヤーをざっくり俯瞰する

インターネットの世界は速いので、定期的に業界研究をしなければいけませんが、その際の私なりのルーティンを紹介します。みなさん各人自分のやり方があると思いますが、私の手順は
1. 業界全体をざっくり俯瞰
2. 業界の主要プレーヤーをざっくり俯瞰
3. 気になるサービスや技術、世の中の流れを深掘り、妄想してみる
の大きく3ステップです。
私の場合は、ビジネス的な視点であることと、地域的に日本と中国が中心になってます。

業界全体をざっくり俯瞰
インターネットの世界も幅広いので、広く業界を俯瞰しようとするとなかなか難しくなってきましたので、ある程度大きく分類して俯瞰するのがいいかと思います。
私は大きくインターネットサービス、モバイルプラットフォーム(Android、iOS、その他)、Eコマース、電子コンテンツくらいに分割して考えます。
各業界をざっくり俯瞰するときには、サービスを支える収入がどこから来るのかを見るのが良いと思います。検索など多くのインターネットサービスは無料で使用できますが、その多くは広告収入によって支えられています。またゲームなどの電子コンテンツであればコンテンツ自体への課金や広告とのミックスが主流かと思いますが、コンテンツ課金にしても一括で課金するもの、月額課金のようなサブスクリプション型、アイテム課金など様々です。

調査レポートは政府、業界団体、シンクタンク、調査専門会社など様々な機関が公開しており、調査対象や基準も異なるので、それらに留意してデータを活用する必要があります。

無料で利用できる主なデータとしては

日本:
総務省 情報通信白書

総務省が公開している白書です。通信事業者からコンテンツまで幅広く取り上げていますので、全体をざっくり俯瞰するには便利です。
総務省のサイトからダウンロードできますが、電子書籍としても公開されており、ePub形式でのダウンロードのほか、Amazon、Kinoppy、Koboといった電子書籍ストアで無料ダウンロードできます。
Link: 総務省 情報通信白書

経済産業省 電子商取引市場調査
1998年から実施されている調査です。B2B、B2C両方をカバーしており、最近話題の越境ECについてのセクションもあります。
Link: 経済産業省 電子商取引市場情白書

インターネット白書アーカイブ
おなじみインターネット白書。有料書籍なのですが、過去分は電子アーカイブとして無料で閲覧できるようになっていますので、過去データが必要な際は便利です。
Link: インターネット白書アーカイブ

電通 日本の広告費
大手広告代理店が毎年2月末頃に出している、日本の広告費推計レポートです。
2015年レポートはニュースリリースのページからアクセスできます。
Link: 電通 2015年 日本の広告費 (PDF版はこちら

過去のデータは特集ページからアクセスできます。
Link: 電通 日本の広告費
余談ですが、この特集ページが置いてある「ナレッジ&データ」には、「訪日中国人旅行者の実像」や電通総研へのリンクなど、各種調査レポートへアクセス可能です。

アメリカ:
Interactive Advertising Bureau

Link: IAB Insights

Advertising Age
Link: AdAge Data

中国:
CNNIC(中国互联网络信息中心)
中国におけるインターネット管理機関によるレポートです。国の公式な統計と考えていいです。半年に一度、利用者数など全体的なレポートを発表するのに加え、不定期でECやトラベルなどジャンル別、地域別のレポートを公開しています。
Link: CNNIC 報告書ダウンロード

 

業界の主要プレーヤーをざっくり俯瞰
企業についての情報で一番有用なのは、企業から公開されているデータを利用することです。

ウェブサイト
各企業のウェブサイトには多くの情報が掲載されています。業界の主要プレーヤーともなると、サイトには大量の情報が掲載されていますので、ざっくり俯瞰するには十分です。
私が必ず見るのは以下の情報です。

投資家向け情報(IR情報)
業界の主要プレーヤーの場合、上場しているか、上場に向けた準備をしている企業が多いので、投資家向け情報(IR情報)を掲載している場合が多いです。このページには業績に関するレポートが通常四半期毎に掲載されますし、企業買収、関連会社情報、組織変更や主要人事異動などが掲載されます。
上場企業であれば、日本は有価証券報告書、アメリカはSECファイリングでの情報開示が義務付けられています。この情報開示精度は、企業から直接情報を得ることが難しい投資家が不利益を被らないための精度なので、基本的な企業情報、財務方法に加え、事業内容とその事業スキーム、競争環境、従業員数、平均給与など多くの情報が記載されています。
多くの企業は一般投資家が理解しやすいように内容をまとめ直したアニュアルレポートを別途公開していますが、有価証券報告書やSECファイリングはフォーマットが決まっているので、複数企業を比較するのに便利です。
四半期開示に間に合わない最新情報はニュースリリースで補完します。

有価証券報告書
Link: EDI NET

SECファイリング
Link: U.S. Securities and Exchange Commission

求人情報
企業が新規事業を立ち上げる際は、その事業に必要な人材を集めなければなりません。企業の人材募集ページを見るとそのヒントが得られます。特に欧米企業の場合、ジョブ・ディスクリプションと呼ばれる職務内容や必要とされるスキルが明確に記載されることが多いようです。ただし秘密裏に立ち上げを行う場合は転職エージェントなどを通じて非公開求人を行う場合もあります。

 

気になるサービスや技術、世の中の流れを深掘り、妄想してみる
普段からよく利用しているサービスも、ちょっと時間が経つと進化していたり、方向性が変わっていたりするなど大きな変化がある場合があるのでフォローしておきたいです。
私の場合はマーケティングに利用されるサービスがメインです。

Google Adwords、Google Analytics、YouTube、Facebook、Twitter、Instagram、Yahoo!スポンサードサーチ、Yahoo! YDN、百度推广、百度网盟、百度统计、Wordpress、Bootstrap

などでしょうか。
動向を追うのはもちろんですが、現在とは異なるマネタイズ方法を考えてみるなど、自分なりの妄想をすると楽しいです。

また、話題のサービスや技術については、ディスカッションの際に自分なりの見解を述べられる程度には理解しておきたいです。最近ではブロックチェーンやモバイル向けコンテンツ配信のAMPやInstant Articles、人工知能、広告ブロックなどでしょうか。

 

今後ざっくり俯瞰する際は、資料をまとめてこのブログでご紹介したいと思います。